47都道府県それぞれの「石の物語」を、地方ごとに並べた入口のページだ。城の石垣、鉱山、宝石の貿易、化石。石は拾って終わりではなく、藩の財布を支え、ときには城の運命まで決めてきた。
採集の案内ではない。その土地の石が、人の歴史にどう顔を出したかの読み物だ。目次は地方ごと。住んでいる県か、次に出かける県から開けばいい。

地方別・収録都道府県数
| 地方 | 都道府県数 | 代表テーマの例 |
|---|---|---|
| 北海道 | 1 | アイヌと黒曜石 |
| 東北 | 6 | 縄文の翡翠・伊達政宗の石垣 |
| 関東 | 7 | 江戸城の刻印石・稲荷山古墳の鉄剣 |
| 中部 | 9 | 糸魚川の翡翠・武田信玄の水晶 |
| 近畿 | 7 | 大坂城の転用石・伊勢の真珠 |
| 中国 | 5 | 石見銀山・秋吉台の石灰岩 |
| 四国 | 4 | 阿波の青石・別子銅山 |
| 九州・沖縄 | 8 | 金印・琉球石灰岩 |
北海道の石の物語
東北の石の物語
- 5000年前、青森に翡翠が届いていた
- 恐竜が生きていた時代の虫が今も石の中にいる
- 伊達政宗の石垣が2011年に崩れた
- 秋田の石は江戸幕府を支えた
- 松尾芭蕉が詠んだ川の底に金が眠る
- 砲弾の雨を受けた会津鶴ヶ城の石垣が今も立つ
関東の石の物語
- 東京駅を作った石は茨城から来た
- 美しい孔雀石と日本初の公害は同じ山から来た
- 草津温泉の色は全部鉱物が決めている
- 5世紀の関東に大和政権の金文字が届いていた
- 地球46億年の歴史の一時代に「千葉」という名前がついた
- 江戸城の石に400年前の大名のサインが残る
- 西洋の宝石が来た港と、鎌倉幕府を守った石
中部の石の物語
- 1,000年忘れられた縄文の宝石
- 富山の薬売りと鉱物性生薬
- 国内の金箔約99%は金沢で作られている
- 1億2000万年前の恐竜の骨が今も掘り出される
- 武田信玄の軍資金は甲州の山から出ていた
- 長野の石
- 信長が「天下布武」を掲げた城の石垣
- 伊豆半島はフィリピン海から来た
- 「瀬戸物」の原料は石だった

近畿の石の物語
- 御木本幸吉が変えた世界と、伊勢神宮の御白石
- 琵琶湖が400万年守った石
- 龍安寺の石庭は3種類の石でできている
- 豊臣の石垣は今も大坂城の地下に眠る
- 「御影石」は神戸の地名から生まれた
- 奈良の大仏を作った金は東北の砂金だった
- 後白河上皇が34回歩いた熊野の石
中国の石の物語
四国の石の物語
九州・沖縄の石の物語
- 2000年前、中国皇帝から金印が届いた
- 朝鮮人陶工が見つけた石がヨーロッパの磁器を変えた
- 鎖国中も、石は出島を通っていた
- 加藤清正の石垣と、熊本の二度の地震
- 大分の石は温泉が作った
- 高千穂の神話と地質——天岩戸・火砕流・柱状節理を歩く
- 1914年の溶岩が道になった
- サンゴが島になり、王国の城になった
北は北海道の黒曜石から、南は沖縄の石灰岩の城まで。並べてみて分かったのは、地味な県ほど話が濃いということだ。採集地としては名前の出ない県が、歴史の側ではちゃんと主役を張る。

よくある質問
Q. これは採集スポットの紹介記事?
違う。拾える場所は日本全国、石はどこで拾えるのか——地方から選ぶ石拾いマップのほうにまとめた。こちらは、石が歴史にどう関わったかを読む入口だ。
Q. 47都道府県、全部読む必要はある?
必要ない。一本で十分だ。隣の県を続けて読むと、石が県境をまたいで運ばれた話につながることがある。そこまで行けたら、もうこっち側の人だ。
石好き次郎から
拾うのと、歴史を知るのは、別の遊びだと思っていた。ところが逆だった。石垣の石がどこの山から来たかを知ってしまうと、河原の花崗岩一個にも、つい出どころを聞きたくなる。
47県全部に話があるとは、最初は思っていなかった。正直、いくつかは苦しいだろうと高をくくっていた。外れた。どの県にも一つは、石が歴史の真ん中に出てくる場面があった。
最初の一本に迷うなら、三つ挙げておく。江戸城の石垣に残る大名のサイン。香川の島に400年置き去りの大阪城の石。原爆の熱が石に焼き付けた人の影。どれも、石のほうが人より長く覚えていた話だ。
採集に行く前の晩に、行き先の県を一本だけ読んでおく。河原に着いたら、拾う前に一度、上流の山を見上げたくなる。


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