石好き次郎– Author –
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都道府県の石
3億5000万年前の熱帯の海が山口に残っている——秋吉台の石灰岩と維新志士が踏んだ石畳
3億5千万年前、赤道付近の熱帯の海にあったサンゴ礁が——今、山口県の山の上にある。 秋吉台(あきよしだい)はなぜ山の上にカルスト台地があるのか。その答えは「プレート運動」だ。3億5千万年前、赤道付近のパンサラッサ(古太平洋)の海底火山の頂上にサ... -
都道府県の石
原爆の熱が石に人間の影を焼き付けた——広島の影石と宮島の花崗岩、石が記録した1945年
広島の石は、歴史の証人だ。 1945年8月6日午前8時15分、広島銀行(現・広島平和記念資料館前)の石段に、一人の人物が腰を下ろして開館を待っていた。その人は爆心地から約260mの距離で熱線を受け、即死した——そして石段に「人影(ひとかげ)」を残した。... -
都道府県の石
江戸城の石に400年前の大名のサインが残っている——天下普請と刻印石、東京の地下の秘密
山手線の内側の地下を掘ると、古い海の堆積物が出てくる——東京は古代の海の底だった。 東京都心部の地下には「東京層」と呼ばれる地層がある。約14.7万〜13.2万年前、地球の温暖期(下末吉海進)に海水面が上昇し、現在の関東平野が広がる地域に「古東京湾... -
都道府県の石
大阪城の石が香川の島に400年放置されている——残念石と庵治石、讃岐が誇る世界最高峰の花崗岩
「花崗岩のダイヤ」——世界の石材業界が庵治石(あじいし)に贈った称号だ。 香川県高松市東部・庵治町と牟礼町にまたがる八栗五剣山の麓でのみ産出される庵治石は、日本三大花崗岩のひとつで、世界で最も高品質な墓石材とされる。採掘した岩盤から製品とし... -
石の物語
平泉は黄金の都だった——奥州藤原氏が12世紀に作った黄金文明
1189年、岩手県・平泉。源頼朝の軍勢が平泉を包囲した。奥州藤原氏4代・藤原泰衡が滅びた瞬間、東北の黄金文明は終わった。 しかしその遺産——中尊寺金色堂——は900年後の今も輝き続けている。 奥州藤原氏とは何か——東北の黄金王国 奥州藤原氏は平安末期(11... -
石の謎
「水に濡らしていいの?」——天然石・鉱物の正しい洗い方完全ガイド
「ダイヤモンドは傷つかない」——これは正確ではない。正確には「ダイヤモンドは最も硬い(傷つきにくい)」だ。硬度は高いが、特定の方向に割れる性質(劈開)を持つ。宝石の「硬度」と「靭性」は別物——この違いを知らずに保管すると、高価な石が傷つく。 ... -
都道府県の石
砂丘の砂はガーネットを含んでいる——鳥取砂丘の正体と、世界2カ所しかない放射能の石
鳥取砂丘の砂は、もともと中国山地の花崗岩だった。 中国山地の花崗岩が雨風で風化して「まさ土(真砂土)」になり、千代川(せんだいがわ)に流されて日本海へ出た。波に岸へ打ち上げられ、北西の季節風に乗って内陸へ吹き飛ばされた——この繰り返しが10万... -
都道府県の石
16世紀、島根の銀が中国の税制を支えた——石見銀山と世界経済、日本の石が変えた歴史
17世紀初頭、石見銀山から産出される銀が世界の総生産量の約3分の1を占めていた。 島根県大田市・石見銀山(いわみぎんざん)——16〜17世紀に稼働した鉱山で、最盛期の年間産銀量は約1万貫(約38トン)。南米ペルーのポトシ銀山と並んで、世界の銀経済を動... -
都道府県の石
2000年前、中国皇帝から金印が届いた——漢委奴国王印と元寇の石の長城、福岡の石が語る歴史
1784年(天明4年)2月23日——福岡市東区志賀島の農民・甚兵衛が、田んぼの水路を修理していたとき、大きな石の下にもう3つの石が箱型に並んでいる場所を見つけた。石を取り除くと、中に金色に輝く小さな印が入っていた。 「漢委奴国王(かんのわのなのこく... -
都道府県の石
大坂城の石垣と同じ石が岡山の島にある——北木島と備前、石が繋ぐ岡山と歴史の記録
備前焼は「石を使わない焼き物」だ——だからこそ、最も「土(石)」の性質を語る焼き物になった。 釉薬なし・絵付けなし。備前焼に色と模様を与えるのは、土に含まれる「鉄分」と「炎」だけだ。1200〜1300℃の窯の中で、土中の鉄(Fe)が酸化・還元の状態に...
