石好き次郎– Author –
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都道府県の石
鎖国中も宝石だけは出島から届いていた——出島の宝石貿易と軍艦島の石炭、長崎の石の物語
出島の貿易は「石の輸出と石の輸入」だった。江戸時代、長崎・出島を通じて日本からヨーロッパへ輸出された主な品物は銀・金・銅——全て地下の鉱石から生まれた金属だ。逆に出島から日本へ輸入されてきた目玉商品のひとつが「ビードロ」と「ギヤマン」——ど... -
都道府県の石
砂丘の砂はガーネットを含んでいる——鳥取砂丘の正体と、世界2カ所しかない放射能の石
鳥取砂丘の砂は、もともと中国山地の花崗岩だった。 中国山地の花崗岩が雨風で風化して「まさ土(真砂土)」になり、千代川(せんだいがわ)に流されて日本海へ出た。波に岸へ打ち上げられ、北西の季節風に乗って内陸へ吹き飛ばされた——この繰り返しが10万... -
都道府県の石
上皇たちは34回も熊野まで歩いた——院政と石畳の道、退位した天皇が踏んだ和歌山の石
那智の滝(落差133m・日本一の直瀑)を作っているのは石英斑岩——約1,500万年前の火山活動が作った岩盤だ。 なぜ133mもの落差ができたのか——答えは岩石の「硬さの違い」だ。那智山には「硬くて浸食されにくい熊野酸性火成岩類の花崗斑岩(石英斑岩)」と「... -
都道府県の石
奈良の大仏を作った金は東北の砂金だった——749年の発見が変えた日本の歴史と石の力
聖武天皇は「日本に金はない」と思っていた。 745年から奈良で始まった東大寺大仏(盧舎那仏)の建立計画——巨大な銅の仏像を金色に輝かせるためには大量の金が必要だった。しかし当時の日本では金の産出記録がなく、聖武天皇は全量を中国からの輸入に頼る... -
都道府県の石
姫路城の白さは石灰(石)から来ている——池田輝政と登り石垣、白鷺城の石の秘密
花崗岩の高級品を指す日本語「御影石」——その語源は兵庫県神戸市東灘区・御影(みかげ)という地名だ。 六甲山の花崗岩は「石英・長石・黒雲母がきめ細やかに結晶した美しい石」として古くから知られていた。住吉川上流の石切場から切り出した石を、御影浜... -
都道府県の石
豊臣の石垣は今も大坂城の地下に眠っている——徳川に埋められた石が語る権力交代の記録
石にも値段をつけた——江戸時代の大阪商人は全国の宝石・鉱物の流通を支配し、日本の石の価格を決めていた。 大阪は「天下の台所」と呼ばれる日本最大の物産集散地だった。山梨の水晶、出雲のめのう、糸魚川の翡翠——全国の産地から集まる石・鉱物が大阪の問... -
都道府県の石
秀吉が消した城の石が京都中に散らばっている——聚楽第・伏見城と千年の都の石の謎
どこから見ても、必ず1個は見えない——龍安寺の石庭の謎が数百年間、人を引き付けてきた。 幅25m・奥行10mの白砂の庭に、大小15個の石が置かれている。どの角度から眺めても、必ず1個の石が他の石に隠れて見えない——最大14個しか確認できない。作庭者不明・... -
都道府県の石
御木本幸吉が変えた世界と、伊賀忍者が使った石——三重の石が育てた真珠と諜報の文化
世界の養殖真珠産業を生んだ御木本幸吉の故郷。伊勢神宮の御白石が奉納される聖地。伊勢志摩は「石と貝の王国」だ。 1893年(明治26年)7月11日、三重県鳥羽市・相島(おじま)の海で御木本幸吉が実験中のアコヤ貝を開けると——半円の真珠が5個、貝殻の内側... -
都道府県の石
江戸城の石に400年前の大名のサインが残っている——天下普請と刻印石、東京の地下の秘密
山手線の内側の地下を掘ると、古い海の堆積物が出てくる——東京は古代の海の底だった。 東京都心部の地下には「東京層」と呼ばれる地層がある。約14.7万〜13.2万年前、地球の温暖期(下末吉海進)に海水面が上昇し、現在の関東平野が広がる地域に「古東京湾... -
都道府県の石
地球46億年の歴史の一時代に「千葉」という名前がついた——チバニアンと房総の石の記録
「チバニアン(Chibanian)」——地球の歴史の一時代が千葉県の地名で命名された。 2020年1月15日、国際地質科学連合(IUGS)が正式に承認した。77万4千年前から12万9千年前までの地質時代が「千葉時代」を意味するラテン語「チバニアン」と命名された——日本...
