石拾いにも、ライフジャケットは意味がある。水に入るつもりがなくても、水際で長く下を向いて過ごすからだ。泳ぐ人の装備だと思った瞬間に、ここが抜ける。
濡れた石や苔で足を滑らせれば、そのまま流れに近づく。国土交通省は、川に入らなくても落ちる事故が多いとして、ライフジャケットを「川のシートベルト」と呼ぶ。車に乗るたびにシートベルトを締めるのと、同じ理屈だ。

なぜ、石拾いでライフジャケットを考えるのか
川の流れは、見た目より複雑だ。水面の下には、足を下へ引き込む流れができる所がある。浮き輪だと、足から先に持っていかれる。だから、体に沿って浮くライフジャケットのほうがいい。
石拾いは、しゃがんで、立って、また移る。濡れた足場を、下を向いたまま動き続ける。入る気がなくても水に近い。その時間がとにかく長いのが、石拾いの危なさだ。
選び方——ここだけは言い切る
高いものを買えば安全、ではない。見るのは値段でもブランドでもなく、次の三つだけだ。
| 見るところ | 私の見方 |
|---|---|
| 体に合っているか | 身体の大きさに合い、落水時にずり上がったり脱げたりしにくいもの。ぶかぶかは危ない |
| 股下ベルトがあるか | 特に子どもは体がやわらかく脱げやすい。股下ベルトで下から固定する |
| 川の活動に向くか | 穏やかな水面向けと、流れのある川向けは別。行く水辺の流れ・深さ・足場に合う構造を選ぶ |
どれも地味だ。命に関わる道具ほど、差は地味なところでつく。
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桜マークは船舶用の安全基準。川では「流水向けか」を別に見る
店やネットで、桜マーク付きをすすめられることがある。桜マークは、小型船舶用として国の安全基準に合ったことを示す、大事な印だ。ただ、もともとは船に乗る人のための基準になる。
国土交通省も、桜マークのある製品がすべて流水での活動に向くとは限らない、と案内する。川で使うなら、体格に合うことに加えて、川の活動に向いた作りかを見る。目安として、RACの川の活動向け認定や、JCIのCSマークも紹介されている。桜マークが悪いのではない。川では、もう一つ見る所が増えるだけだ。
買ったら、着け方と点検まで
締具を正しく締める
海上保安庁は、体に合ったものを選び、ベルト・股ベルト・ファスナーなどの締具を確実に締めることをすすめている。ゆるいと、いざ浮いたときに体からすっぽ抜ける。着るだけでなく、締めるところまでが着用だ。
使う前に点検する
使う前に、破れやベルトの傷み、バックルの割れがないかを見る。膨らませて浮かせるタイプは、作動する仕組みが生きているかを確認する。しまいっぱなしの一着を、シーズン初めに一度点検しておく。
着ていても、入ってはいけない水がある
ライフジャケットは万能ではない。着ているからと、増水した川や激しい流れに踏み込むのは本末転倒だ。あれは「落ちたときに呼吸を助ける」ための備えであって、「危ない場所に入るための許可証」ではない。
落ちた本人がどうするかは川に落ちたら(浮いて待つ)に、人が流されたのを見たときは人が流されたのを見たときに書いた。そもそも増水を避ける天気と水位の見方は晴れていても川は増水するにまとめた。子ども連れなら、流れから離れた場所を条件から石探しを選ぶと合わせて選ぶといい。

石好き次郎から
安全の話をすると、楽しみを削るように聞こえる。逆だ。今年無事なら、来年も同じ河原に立てる。河原の石は、増水のたびに入れ替わる。来年の河原には、今年見なかった石が転がる。

公式確認先
書くときに当たったページを置いておく。国土交通省の河川水難事故防止・ライフジャケットの着用に、川で必要な理由と、体に合わせる・股下ベルトの要点がまとまっている。

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